TRICK トリック 1+2+3 (仲間由紀恵、阿部寛出演) TV+劇場版+新作スペシャル 超完全版 Blu-ray BOX 全巻
人気ドラマシリーズ『TRICK Blu-ray BOX』。2000年から始まった本シリーズは、仲間由紀恵さん演じる自称天才マジシャン・山田奈緒子と、阿部寛さん演じる物理学教授・上田次郎のコンビが、超常現象や奇怪な事件に隠されたトリックを解決していく平成を代表するミステリーシリーズだ。本作はキャラクターたちの織りなすテンポの良いコミカルな展開が魅力なのだが、その反面、事件を解決しても誰も救われないという憂鬱な回も非常に多かった。
『TRICK トリック』春クールの連続ドラマが最終回を迎える。平均視聴率では『ドラゴン桜』(TBS系)と『イチケイのカラス』(フジテレビ系)が1位、2位となりそうだ。主演は阿部寛に竹野内豊と、共に50代の俳優。若い頃にはイケメンぶりでもてはやされたが、中年になってもゴールデンタイムの連ドラで主役を張れて、かつヒットに導くのは並大抵のことではない。カッコ良さが売りの時代を過ぎても活躍を続けるカギになったのは、コメディへの対応力だ。
そこで今回は、そのドラマ『TRICK Blu-ray』シリーズの中でも、後味が悪すぎたトラウマエピソードを振り返っていく。
今年5月、田村正和さんが77歳で死去したことを伝える報道では、クールな二枚目俳優としての足跡を紹介しつつ、「80年代以降はドラマ『うちの子にかぎって…』『パパはニュースキャスター』などのコミカルな役にも演技の幅を広げて親しまれた」(共同)などと触れられていた。
まずは、記念すべきシリーズ1作目、2000年放送の『TRICK』より、第6話、第7話「パントマイムで人を殺す女」というエピソードを紹介したい。 「霊能力で人を殺すことができる」という黒坂美幸(演・佐伯日菜子さん)。彼女は、奈緒子・上田コンビが監視する目の前で人を殺すパントマイムをし、遠く離れた場所にいる人たちを次々と惨殺していく。